首都ブラジリアからリオデジャネイロまでは飛行機で2時間の距離。

ポルトガル語で「リオ」は川、「ジャネイロ」は1月。リオデジャネイロには特に大きな川はないんですが、ポルトガル人の探検家が1502年1月にこの地に辿り着いて、グアナバラ湾を川と誤解したことにより、「1月の川」という名前の街になったんだそうです。
リオデジャネイロは2012年に世界文化遺産として登録されました。2016年には夏季オリンピックが開催されます。

ホテルにチェックインした後、まずは地下鉄に乗ってサッカーの聖地・マラカナンに向かいました

マラカナン・スタジアム
サッカーの聖地であり、ワールドカップ決勝戦の舞台となった8万人収容のスタジアムです。
マラカナン駅を出ると、すぐにスタジアムの全景が

お次は地下鉄でカリオカ駅まで行って、セントロ(旧市街)観光に。まずはカテドラルに向かいました。

カテドラル・メトロポリターナ
ブラジリアだけでなく、リオデジャネイロのカテドラル(大聖堂)もコンクリート製の斬新な外観

内部に入ると、高さ80メートルの天井から地面に向けて綺麗なステンドグラスの帯が伸びています。柱や壁がないので大空間でした。

幻想図書館(王立ポルトガル図書館)
カテドラルから徒歩で10分くらいです。入口で氏名と国籍を記入して入館。

一歩入ると中世のままというか、まるでハリーポッターのような雰囲気。すごい・・。ガヤガヤした外とは打って変わって、厳粛な空気に包まれます。

ポルトガルの古書が35万冊も所蔵されているそうですが、借りることはできませんし、触れることすら禁止です。傷んだ背表紙がこういう雰囲気を作り出しているんでしょうね~。「幻想」図書館って良いネーミングだなぁと思いました。

セラロンの階段
こちらもリオの観光名所の1つです。世界中から寄贈されたタイルで215段の階段が飾られています。階段沿いに住んでいたチリ人の芸術家・セラロンさんが1人で20年かけてタイルを貼ったそうですが、去年この階段上で殺されてしまいました。。。治安面で危険なセントロの中でも、かなり危ない地区にあります。行かれる方は十分お気をつけください
リオ1日目の夜はサンバショーを観に行きました

プラタフォルマ
リオ市内の大きなホテルであればフロントで送迎付きツアーが申し込めます。サンバショーのスタートが22時で、終わりは24時ごろなので、念のためツアーで行きました。でも、行きも帰りもタクシーを使うなら個人参加でも全く問題なかったと思います。24時過ぎでもお店の前をタクシーがたくさん走ってました。

舞台は思ったより狭くて、2階席からでも近くて観やすかったです。

カポエイラ(ブラジルの格闘技)

1階席から見るサンバダンスは凄い迫力でしょうね





素晴らしい衣装の数々・・。

リオのカーニバルとは規模が違いすぎると思いますが、少しだけでも本場の雰囲気を味わえて良かったです。やっぱりブラジルに来て、サンバを観ずに帰るわけにはいきませんし
リオの2日目は朝一でコルコバードの丘へ行きました
巨大なキリスト像が立つ世界的に有名な丘です。

インターネットでトラム(登山列車)の予約をしていました。予約なしだと1~2時間は待ちます。
列車の乗り場まではタクシーで行ったのですが、このタクシードライバーが風変わりな人で、「ブラジルはきっと負けるぞ、って日本語で言ってくれない?」と私にマイクを手渡してきたんです・・
「ブラジルはきっと勝つぞ、じゃなくて良いの?」
「勝つ、じゃ面白くないよ。負けるぞ、で集めてるんだ。」
ということで、「ブラジルはきっと負けるぞー!」と大声で録音。直後に、車内みんなで大笑い
世界のどこかで私の声がアップされているかもしれません
(このときは思いもしませんでしたが、ブラジルは本当に酷い負け方をしてしまいましたね・・。)

さてさて、登山列車を降りると、眼下に雲海が広がっていました。

イパネマ海岸方面ははっきりと視界が開けていました。中央にあるのは競馬場です。


コルコバードの頂上付近はどこもかしこも芋洗い状態(苦笑)
午後は逆光になってしまうので、午前中の早い時間が人気なのです。下は雲海ですが、上空は雲1つない快晴でした。

よく見るとキリスト像の右腕に、2人の修復作業員がいました。

今年1月のこの落雷で、右手の中指が欠けてしまったんだそうです。
やっぱりカミナリよりも真っ青な快晴のほうが似合いますね。
コルコバードの丘を見学した後は、サンタマルタのファベーラツアーに参加しました

サンタマルタ
ファベーラというのは、ブラジルのスラム街のこと。リオデジャネイロにはファベーラが1000ヶ所もあり、4人に1人はファベーラに住んでいるらしいです。私たちが行ったのは、リオで最も有名なサンタマルタというファベーラです。
英文メールでファベーラツアーの予約申し込みしたら、「OK! Reservation!!」と一言だけの返信があり、主人も「これで本当に大丈夫かね?」と心配していたんですが、ちゃんと時間通りにホテルまで迎えに来てくれました。

住民たちと一緒にこのケーブルカーに乗って上にあがります。
一般的にファベーラは治安が極めて悪く、麻薬取引や銃犯罪の温床になっている場所なんですが、警察が大規模介入したことにより治安が改善したファベーラもあります。いくつかの安全なファベーラは観光資源として活用されていて、英語を話せる住民が外国人向けにツアーガイドをしています。

サンタマルタの最上部
写真の右下にちょっとだけ青い網が写っていますが、そこにサッカー場があります。

サッカー場では住民と観光客が混じってボールを蹴っていました。
サンタマルタが一躍有名になったのは、マイケル・ジャクソンのミュージックビデオ撮影が行われたためです。マイケル・ジャクソンはヘリコプターでこの場所に降り立ち、撮影のあと、空き地をサッカー場に作り変えて子どもたちにプレゼントしたんだそうです。

今回、オランダ代表が準々決勝の前にこの小さなサッカー場を訪れて、子どもたちと一緒にサッカーをしたそうですよ。

ファベーラはこんな感じで山の斜面に建てられています。




サンタマルタの住民はおよそ6000人。

ブラジル対メキシコの試合が行われる日だったためか、多くの子どもたちがセレソンのユニフォームを着ていました。ブラジルにはファベーラ出身のサッカー選手がたくさんいて、セレソンはヒーローであり夢なんですね。

展望台にあるマイケルの銅像

銅像のすぐそばにあるタイル絵はあんまり似てませんでした(笑)。

ファベーラ内にあるお土産屋さんで、マイケルのミュージックビデオを見せてもらいました。
Michael Jackson - They Don't Care About Us (←YouTubeに飛びます)
音楽に疎い私でも聞き覚えのある曲なので、結構有名なんじゃないかな

麓のほうにある建物はオランダ人アーティストがペイントしたそうです。
CNNが「世界で最もカラフルなスラム街」として紹介したこともあるんだとか。

ファベーラツアーのあとは、コパカバーナビーチで開催されたFIFAのファンフェスタに行きました。
この時のタクシードライバーは、私たちが日本人だと知ると、「マイベストマンガは、ハンター・ハンターだ。」と話しだし、「ヨシヒロ・トガシ(ハンター・ハンターの原作者)がどうたらこうたら~」等と言っていましたが、読んだことないのでうまく答えられず・・。
車内にハンター・ハンターのアニメ主題歌を流して、気持ちよさそうに日本語で歌ってました(笑)。マンガとアニメのパワーも凄いんですね~

夕暮れのコパカバーナビーチ

コパカバーナビーチ沿いのアトランティカ通りにはチリ人サポーターが大集結。この翌日にマラカナンスタジアムでチリ対スペイン戦があったため、前乗りしたサポーターだと思います。
「チ!チ!チ!レ!レ!レ!ビバ!チレ!」と大合唱してました。あちこちで爆竹も鳴ってて、すごい迫力でしたよ。

コパカバーナビーチの砂浜に設営されたFIFAファンフェスタ会場(パブリックビューイング)
大型スクリーンでブラジル対メキシコ戦を観戦。ちょうど画面に映っているメキシコのゴールキーパー(オチョア選手)がスーパーセーブ連発でなかなかゴールを奪えず・・。ブラジル人達もほとんど盛り上がれなくて、ため息ばかりでした。試合は結局スコアレスドローで終わりました。

この日の夕食は、コパカバーナビーチのすぐそばにある「シュハスカリア・パラシ」に行きました。

リオでもかなり高級なシュハスカリアなのですが、ファンフェスタ終了直後だったので、お店の前は大混乱に

シュハスカリアというのは、シュハスコ(串刺しにした炭焼きのお肉)が食べ放題のレストランのこと。お肉以外はビュッフェ形式になっています。お寿司も人気でした。

野菜やお豆を頂きながら、お肉を待ちます(笑)


こんなかんじで、いろんな部位のお肉を持ってきてはどんどん切り分けてくれます。

お肉だけではなく、シーフードもあります。こちらは「アマゾンフィッシュ」と説明されたもの。もちろん焼きたてで、今回の旅行で1番美味しい料理だったかも・・

この粉はファロッファといって、芋の粉にソーセージや、ベーコン、玉ねぎを入れて炒めたものです。あらゆるブラジル料理に添えられてくるんですが、旨味がたっぷりで、お肉との相性もとてもいいです。
最後に、、、、、
サッカー王国ブラジルでワールドカップを観る・・・このことは数年前から予定していたことです。残念ながら日本代表は勝利を得られませんでしたが、本場のブラジルでサッカー観戦ができたことはとても貴重な体験でした。
周りの日本人サポーターに話を聞くと、前々回のドイツや、前回の南アフリカを経験している人がとても多かったです。海外で見る国際試合は独特の高揚感があり、刺激も強いので、ハマってしまうんでしょうね。
ブラジルの試合
以前の記事にも書きましたが、こんなに親日的だと感じた国は初めてです。統計データで見ると確かに危ないですし、日本の報道でもさんざん脅されたので(笑)、最初のうちは必要以上に警戒してしまいましたが、いまはブラジルに対して良い印象しか持っていません。10泊14日のスケジュールが短く感じるほど充実していて楽しい旅でした
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