
イエローナイフにはいくつかのオーロラツアー会社があるのですが、その中でも最大手のオーロラビレッジさんに頼みました。今回はイエローナイフの街とオーロラビレッジを中心にご紹介します

10月5日、エアカナダのプロペラ機(AC8223便)でイエローナイフ空港に到着。カルガリー空港から真北に飛ぶこと2時間半です

イエローナイフ空港
北緯62度27分。あと500km北に進めば北極圏という辺境の地です

バゲージクレームではホッキョクグマくんがお出迎え

イエローナイフのメインストリート
10月初旬の日中で5度前後。冬場はマイナス30度にもなります。オーロラビレッジのスタッフさんに聞いたんですが、マイナス30度は「寒い」というより「痛い」んだそうです。「マイナス30度もマイナス50度もあまり変わりませんよ」とケロッとおっしゃっていました
ダウンタウンは1km四方くらいなので、タクシーも必要ないほどの小ささです。スーパーマーケットは1軒のみ。数は少ないですが、レストラン、お土産屋さんもあります。ただ、物価は東京以上です。

イエローナイフのあるノースウエスト準州のナンバープレートはシロクマ型
長方形ではないナンバープレートは世界的にも珍しく、他の州に行くとプレートだけ盗まれちゃうことも多いんだそうです。
イエローナイフ2日目の昼間は、オーロラビレッジ主催の市内観光ツアーに参加しました

グレートスレーブ湖
イエローナイフのすぐ南にある湖。湾内なのでそんなに大きくは見えませんが、世界第10位の大きさです。琵琶湖の40倍以上、四国の1.5倍だそうです。湖の中の建物はボートハウスと呼ばれている家で、税金がかからないんだそうです。でも、ボートで行き来しなきゃいけないし、電力の確保も大変で、現在では税金以上にお金がかかってしまうみたい(笑)。

こんなに大きな湖ですが、冬場の3ヶ月間は全面凍結し、「アイスロード」という道が整備されます。クルマとか重たい建築資材などは、この3ヶ月の間に一気に運びこむそうですよ。

ノースウエスト準州立法議事堂
中央にホッキョクグマの毛皮。伝統なのでしょうが、いくらなんでも趣味悪いなぁと思っちゃいました。
この他にもオールドタウンや博物館などに寄って、2時間ちょっとのツアーでした。

イエローナイフで3連泊したエクスプローラーホテル
ロビーにエリザベス女王が宿泊されたときの写真が飾られていました。一昨年はウイリアム王子とキャサリン妃も宿泊されたそうです。英国王室御用達ホテル

・・と思いきや、お部屋はビジネスホテルっぽい感じです。おそらく最上階には貴賓室があるんでしょうね。
私たちは毎日22時半から翌朝5時までオーロラ鑑賞していたので、7時から13時くらいまでが睡眠タイムでした

6階のお部屋からの眺め
このホテルはダウンタウンの北端にあり、ホテルの北側には何も建ってません。飛行機からの眺めもこんな感じだったんですが、本当に荒涼とした土地ですよね。
イエローナイフでのおすすめレストランは、エクスプローラーホテルの1階にある「Traders Grill」

ローストビーフのサンドイッチ と シーザーサラダ 14.5C$
具材は、ローストビーフ、チーズ、トマト、サラダ、玉ねぎです。ローストビーフの味付けもよく、とても美味しいサンドイッチでした

北極イワナ入りシーフードチャウダー と ツナとイワナのホットサンド 20C$
イワナの味は正直わかりませんでしたが、スープはクリーミーでコクもあってお替りしたくなりました
さて、いよいよオーロラビレッジ(オーロラ鑑賞施設を持つ旅行会社)についてです
オーロラは天空の自然現象ですから、イエローナイフ近郊にいればどこからでも見れます。
ただ、やはりティーピーとオーロラのセットはとても美しいので、個人旅行の方もツアーに申し込むことをオススメします。ツアーの内容に比べて料金はかなり高め(1晩120C$+アルファ)ですが、結果的に申し込んで良かったと思っています

ティーピーがあると、レベル3の薄いオーロラでも絵になりますよね
ちなみに、JTB、HIS、阪急交通社などでイエローナイフに行く団体ツアーに申し込んだ場合、必ずオーロラビレッジに行くことになります。オーロラビレッジは想像以上に規模が大きくて、日本人スタッフが30人以上いて、旅行客の収容人数も300人以上です。

ティーピーと呼ばれているテント
先住民のテント式住居です。細い丸太と帆布生地で出来ています。オーロラビレッジ内にはティーピーが全部で19設置されているそうです。

ティーピーの内部は、テーブルと折り畳みイスと薪ストーブのみ。中で暖まっていても、オーロラが出たらすぐにスタッフが教えてくれます。スタッフもお客さんも日本人ばかりで、この中にいるとカナダにいることを忘れてしまいますね。みんな海外旅行好きなので、過去の旅行話に花が咲きます

熱いお湯
また、夜食として日替わりのスープと、先住民が食べていたパノックと言われるパン

オーロラ爆発については旅行中にアップ済み(←click)なので、オーロラ鑑賞専用施設、オーロラビレッジについてご紹介します。

オーロラツアー(120C$)の基本内容は以下のとおりです。
21:50 バスでホテルを出発
22:20 オーロラビレッジに到着
22:30 オーロラ鑑賞(3時間半)
翌2:00 バスでオーロラビレッジを出発し、ホテルへ
鑑賞時間は2回まで延長ができ、90分延長するごとに25C$です。
朝5時まで延長すると、計170C$にもなります。結構な金額ですよね。

今回、レベル5のオーロラを見れたわけですが、全くの偶然というわけではありません。一応、レベル5を狙って行ったんですよ

オーロラは太陽から出たプラズマ(=太陽風)が、地球の大気圏に入ったときに発生します。太陽の表面にある大きなコロナホールが地球のほうを向いて太陽風が強くなったときに、オーロラも強く出現します。

そして、太陽の自転周期は27日です。地球のほうに向いたコロナホールは、27日後にまた同じように地球のほうを向くんです。したがって、太陽風の強弱はある程度予測が可能なんです。
1.レベル5が出現した27日後、54日後、81日後はレベル5が出やすい。(多少はズレます。)
2.10月6日が新月で、滞在した3日間(10月5日~7日)は月が出ない。
3.統計上、3月と10月はオーロラ爆発がおこりやすい。
そういった諸々の条件を調べぬいて、参加日程を決めました。(調べたのはもちろん主人です
「残る条件はお天気だけ」 という状況だったのです。
そのお天気ですが、イエローナイフは10月中旬に初雪が降って、それ以降は雪や曇りの日が多くなるのです。もし初雪が早まったら、曇ってたら、という点だけは心配でした。

この程度の薄い雲なら十分見れるのですが、やはり晴天がベストです。
オーロラは冬しか見られないと誤解している人が多いのですが、そんなことはありません。季節に関係なく発生しています。ただ、夏の極北地域は白夜(=太陽が沈まない)なので観測できないのです。
イエローナイフのツアー会社は、
・5月中旬から8月上旬までは白夜のため
・10月中旬から11月下旬までは天候不順のため
にツアー催行をしていないようです。

オーロラ爆発後は、オーロラが薄く散らばって、どの方角を見てもぼんやり明るいです。
今回撮影に持って行った機材は以下のとおりです。
カメラ:PENTAX K-5
レンズ:SIGMA 17-50mm F2.8 EX DC HSM
三脚:Velbon UT-63Q
主人は、ISO:800~1600、F値:2.8、露出時間10秒くらいで撮っていたようです。17mmじゃ足りない、つぎはFisheyeレンズが欲しいと言ってました。

こうして写真を見返していると、またあの時の感動が蘇ってくるようです。

オーロラをバックにハイチーズ
秋オーロラのときの服装ですが、上は厚手のダウンジャケットさえ持っていけばOKです。下は厚手のトレッキングパンツとモンベルのインナーダウンパンツを重ね着していました。私は寒がりなので、お腹と背中にホッカイロを貼り、両ポッケにもホッカイロ。完全装備です。夜の気温は0度くらいですので東京の冬の朝と大差ありませんが、やっぱり長時間外にいると足のつま先はかじかんできますね。
冬オーロラのときは、日本の防寒具は全く役に立たないので、防寒具一式を貸してもらえるそうです。上下で10kg以上の装備だそうです。

2013~2014年は太陽活動の全盛期です。来年の1~3月も相当期待できると思いますよ。
※これは11年周期なので、次のピークは2024年になります。
最後にオーロラの動画をご紹介。
ユーチューブで私たちが見たオーロラ爆発とよく似た動きの映像を見つけました。
通常のオーロラは動きが遅いので、動画も早送りの状態でアップされているものがほとんどなのですが、こちらの動画は実速度です。画質が荒く、不鮮明ですが、動きや色はよくわかると思います。実速度でこの動きはちょっと信じられませんよね。でも、本当にこんな感じだったんですよ~
写真だと露出時間が10秒くらいなので、爆発中のオーロラはモヤ~とした感じにしか写らないんです
主人いわく、「オーロラの感動を10とするなら、ケニアのマサイマラは5、エジプトは3、ナイアガラは1」だそうです。私もいままで旅行した中でダントツの1番になりました。絶対にまた観に来たいです。
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